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2020-12-25

「妄想プロレスで勝負する」★パンくずよりも小さな事をカタルヒト★

電車に乗り、読書をしながらパンのことを考えていた。
 
すでに気持ちは自宅に到着しており、パンと温かいコーヒーに癒されている。
猫が隣で「ニャー!」と泣き、ご飯をねだる。すでに幸せ満開である。
 
 そんなことを考えていると、車両の前方の車両に向かって歩く男性が現れた。
年の頃は50歳くらいであろうか。人の歳はようわからんけどそれぐらいだと推測。
まぁまぁの勢いで車内を歩いていき、僕の前を通り過ぎるか否かの瞬間
 
「チェッ!」と舌打ちをしたのである。
 
 僕の前に座っている二人の女子高生も舌打ちに気づいたようで、顔を見合わせて男性の後ろ姿を目で追っていた。誰に対しての舌打ちなのかは不明だが気分としてはよろしくないモードになる。しかし、大人気なく「なんやねん!」と戦う気にはなれずにいた。
 
 男性は最前方の車両ではなく、同じ車両の右奥の方に腰を下ろした。
 
「舌打ち名人」は、脚を大きく組み、苛立った表情で車内を見渡している。
 
僕はその姿を見て、
 
「何を舌打ちする必要があんねん!俺の隣のおばちゃんなんか爆睡中やぞ!」
 
と心の中で思い、イラっとする気持ちを抑える事ができなかった。
 
僕は腹をくくり、心の中で「舌打ち名人」と「妄想プロレス」で戦うことを決意した。
 
 僕は「舌打ち名人」の前に立ちふさがった。
「舌打ち名人」の一回の舌打ちに対して「倍返し」で応戦した。
そして「舌打ち名人」がひるんだところで、
さらに「チェチェチェチェチェチェチェチェチェチェッ!」と10連発の舌打ちを繰り出す。
完全に意気消沈したところで、大きく組んだ脚に「4の字固め」を決める。
あまりの痛さに悶絶する「舌打ち名人」。
とどめにアントニオ猪木ばりの「コブラツイスト」をお見舞いした。
 
完全に仕留めた!・・・僕の妄想プロレスの餌食になった「舌打ち名人」
出会いから3駅向こうの駅で、「舌打ち名人」は静かに下車したのであった。
 
※画像の書籍の内容と本文は一切関係ありません(笑
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