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2016-07-30

コラム~パントヒトヲカタル~ 収穫目前!日本で初めてドイツ古代小麦ディンケルの栽培を成功させた「大地堂」を訪ねパンヲカタル一日」。

2016年4月 どこまでも晴れ渡る青空の下、大地堂の小麦畑にいた。360度に広がるパノラマは、見渡す限り、壮大としか例えようがない。僕たちは、体だけでなく、意識ごと自然に抱かれていることを体感していた。今回の訪問の目的は、新麦コレクションツアーVOL.2の開催の協力を得ることであった。

新麦コレクションツアー2016 VOL.2 収穫目前!日本で初めてドイツ古代小麦ディンケルの栽培を成功させた「大地堂」を訪ね パンヲカタル一日

新麦コレクションツアー2016 VOL.2 収穫目前!日本で初めてドイツ古代小麦ディンケルの栽培を成功させた「大地堂」を訪ね パンヲカタル一日

 

「新麦コレクション」が目指すもの

おいしくて安全な小麦があふれる未来へ。「新麦」を通じて、小麦は自然の恵みであることを伝える。小麦生産者、製粉会社、流通業者、パン屋、消費者がひとつのチームとなる。みんなが出会い、話し合う場所を作る。僕たちの「おいしかった」の言葉が、小麦生産者に届き、「顔の見える関係」が生まれ、安全安心な小麦作りへとつながっていく。小麦でひとがつながり、地域や環境を考えることにもつながる。小麦を通じて未来のために。それが新麦コレクションである。

「大地堂 廣瀬敬一郎さんとの出会い」

2016年4月16日 滋賀県日野町。僕は、大地堂 廣瀬敬一郎さんのディンケル小麦畑に立っていた。廣瀬さんがディンケル小麦の栽培について口を開く。前例のないディンケル小麦の栽培についての知識も情報も乏しい中でスタートして、失敗の連続だった経験。せっかく芽吹いた穂も気候の影響を受けて、大打撃を受けるという年もあった。廣瀬さんのほとばしるような情熱を帯びた言葉に、僕の全身が熱くなる。廣瀬さんが語る「預かりものだからつないでいく」という言葉。その未来は「小麦だけでなく、農業そのものを守ること」へと続いている。廣瀬さんの言葉にパンの源流を感じ、未来のパンのあり方を考えさせられた。そして、「過去に食べたパン」、「これから出会うパン」が、輝きを与えられたように感じたのである。目の前に広がるディンケル小麦の緑色の穂が、たなびく風に揺れながら、小波のようにゆらゆらと揺れている。廣瀬さんの一つひとつの言葉が風に乗り、心地よく響きながら、胸の奥へと深く刻まれていくのを感じていた。

新麦コレクションツアー2016 VOL.2 収穫目前!日本で初めてドイツ古代小麦ディンケルの栽培を成功させた「大地堂」を訪ね パンヲカタル一日

 

「新麦コレクションツアー2016 VOL.2」が、特別なものになった瞬間

その夜、廣瀬さんと食事をしながら、今回のツアーについて語り合っていた。二人の目に飛び込んできたのは「熊本大地震」を告げる衝撃的なニュースであった。二人はニュースに釘付けになった。熊本県民の安否と被害状況が何一つ把握できない。熊本の農家は大丈夫なのか。頭の中をいろんな憶測が過る。そして、僕たちが口をそろえたのは「新麦コレクションツアーが開催できない」であった。新麦コレクションツアーの「VOL.1」は、4月23日、24日に福岡で開催を控えていた。後日、熊本大震の影響で新麦コレクションの「VOL.1」は中止となり、幻のツアーになってしまったのである。数日後、「新麦コレクションVOL.1」が中止となったことで、「VOL.2」の開催も危ぶまれた。旅行企画・実施担当の日本旅行、JR西日本が熊本大地震の対応に追われ、右往左往する状況に陥っていた。関係者が連絡を取り合い、開催の糸口を手繰り寄せる日々が続いた。最終的に催行を決断したのは、大地堂という特別な場所で、この瞬間にしか体験できない「パンのチカラ」、「ヒトへの想い」を感じてほしい。そして、僕たちは、幻となった熊本ツアー「VOL.1」とつながるために、「開催」という光に向かって歩み始めた。

 

「新麦コレクション」への想い

目の前に広がるディンケル小麦畑で、廣瀬さんの想いを感じた日から数日が経過した。パンヲカタルの想い「パンでつながり、笑顔になる」。そして、大地堂という「特別な場所」で廣瀬さんの想いを感じてほしい。そして、僕たちは「新麦コレクションツアー」への想いを発信した。

収穫目前!日本で初めてドイツ古代小麦ディンケルの栽培を成功させた「大地堂」を訪ねパンヲカタル一日」。

一年に一度しか出会えない特別な場所で「ピクニック」。壮大なディンケル小麦畑で、緑の風に抱かれながら、大地のパンを食べる。目の前に広がる小麦が、小波のように揺れながら、やわらかな時を紡いでいく。僕たちは、この場所で小麦を知り、パンでつながり、笑顔の花を咲かせる。このピクニックで体験してほしいこと。素晴らしい景色と美味しいパンをゆったりとした贅沢な時間の中で味わう。そして、「パンのチカラ」を感じること。僕たちが、みなさまを小麦畑という「特別な場所」に。

ツアー情報を開示した直後から、続々と参加申し込みの連絡が入る。募集人数を大幅に超えて、早々に募集をストップせざるをえない状況にまでなった。パンを愛する人たちの心に、僕たちの想いが届いたことを実感した。小麦畑で伝えたいことがここにある。そして、伝えなければならないことがあると強く感じた瞬間であった。

新麦コレクションツアー2016 VOL.2 収穫目前!日本で初めてドイツ古代小麦ディンケルの栽培を成功させた「大地堂」を訪ね パンヲカタル一日

 

「新麦コレクションでつながる笑顔」

2016年6月18日 新麦コレクション当日、梅雨の晴れ間の晴天。新麦コレクション理事、パンラボの池田弘明さんも同乗して京都駅を出発。車内では参加者の方々の笑顔と和やかな会話が生まれる。滋賀県に入り、目的地に近づくと、ロードサイドから見る一面小麦畑の風景に思わず、車内に、うっとりする様なため息がこぼれた。そして間もなく、廣瀬さんの待つ、滋賀県・日野町 大地堂のディンケル小麦畑に到着。前方には小麦畑にぽっかりと浮かぶデッキが目視できる。申し分のない青空の下で、廣瀬さんが自ら切り分ける美しいカタネベーカリー、パーラー江古田のパンたち。参加者の方々の「おいしいざわめき」。独特の酸味が常習性を放つカンパーニュ、華やかな香りを放つオーガニックカシューナッツ・グリエルチーズ・クミンのパンなどが並ぶ。そして、この日のために準備した食材に舌鼓を打つ。まさに、このロケーションでしか味わえない特別感である。 そして、廣瀬さんからのお話が始まる。ディンケル小麦への想い、なぜディンケル小麦なのか。並大抵の努力では実現できなかった栽培を始めたころの貴重な経験。参加者の表情から、廣瀬さんの一つひとつの言葉に引き込まれていく様子が汲み取れる。さらに話題は広がりを見せていく。池田さんとのクロストークでは、農家の現状と未来にまで及んだ。耕作地の確保や環境問題。過去と未来を想像することで見えてくる現在があるということ。廣瀬さんの言葉に、今は見えなくても、きっと未来は答えに辿りつけるという漲る力に希望さえ感じる。そして、これからも池田さんのパンと人の未来を創造する活動と展開にも目が離せない。そして、パンを愛する人たちとの出会いと素敵な笑顔。この場所で、同じ時間を共有していることへの感謝と感動の気持ちで胸が熱くなる想いであった。今回の経験で、パンヲカタルとしての新たな一歩が始まったように思う。「パンでつながり、笑顔になる」活動に終わりはない。

新麦コレクション

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「パンヲカタル」 浅香 正和

新麦コレクション

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最後に参加者のみなさま、ツアーを企画し、パンヲカタル 浅香正和ご指名してくださった新麦コレクション 池田さま、日本旅行さま、JR西日本さま、心に残る美しいパンをご提供いただいたカタネベーカリーさま、パーラー江古田さま、私のパンに対する世界観を変えてくださった大地堂 廣瀬さま、そしてパンヲカタルを応援してくださるみなさまに心より感謝申し上げます。

 

パンヲカタル主宰 浅香正和氏がご案内する 新麦コレクションツアー2016VOL.2 収穫目前!日本で初めてドイツ古代小麦ディンケルの栽培を成功させた「大地堂」を訪ね パンヲカタル一日

開催日:2016年6月18日(土)

ツアー行程:JR京都出発 ⇒ ディンケル農家「大地堂」 ⇒ 近江八幡市「ラ・コリーナ近江八幡」 ⇒ JR京都駅解散

企画・監修:新麦コレクション

協力・後援:JR西日本 旅行企画・実施:日本旅行

新麦コレクション ホームページ

 

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