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2016-05-07

群ようこ著「かもめ食堂」 ビタミンな一冊~ランチのパン~

群ようこ著「かもめ食堂」

フィンランドのヘルシンキの街角にたたずむ「かもめ食堂」。
日本人女性店主がにぎる「おにぎり」に込められた想いとは。

かもめ食堂を切り盛りするのは、38歳の女性サチエである。
サチエは小柄で可愛らしい顔立ちのせいか、地元の人々は「かもめ食堂は子どもが営む食堂」と不思議なまなざしで見ていた。
そこに日本のアニメおたくのトミンが現れる。
トミンはかもめ食堂に足繁く通い、すっかり通訳としての位置を獲得する。
そんなトミンが好きなアニメといえば「ヒーロー」ものである。

ある日突然、転がり込んで来たミドリとマサコ。
二人の訳あり女性と過ごす日々に生まれたものは信頼という絆。
そして、かもめ食堂と地元の人々を繋ぐのは、心を込めた食事とひとを想う真っ直ぐな気持ち。

この本に登場する地元の人も納得するサチエが作る自家製の「シナモンロール」。
パン好きの僕が気にならないわけがない。
それぞれの女性の人生の選択肢から、敷かれたレールを選ぶことだけが全てではないことを教えられる。
目の前に置かれた環境、そして自分の心に正直に向き合い、導き出した答えを選択する事が、しあわせな人生を描くコツだと感じる一冊。

2015.11.23読了

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