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2016-05-07

森沢明夫著「大事なことほど小声でささやく」 熟成する一冊~料理仕立てのパン~

森沢明夫著「大事なことほど小声でささやく」

人は訳ありの人生の中で輝く。
悲しい時、傷ついた時。
自分の胸の奥底にある「小さな声」に耳を傾ける事で「大きな気づき」と出会う。

思春期の子供を持つ冴えない会社員の本田宗一。
彼は伝説の起業家に一文字足りないどこか惜しいひとなのである。
自分を鼓舞しようと体を鍛える決心をして、トレーンングジムに入会する。
慣れない空間に戸惑う本田にジム一番のマッチョの視線が投げかけられた。
その人こそ「スナックひばり」を営む身長2メートルを超えるゴンママであった。

容姿端麗で謎多き美しい女性 井上美鈴。
彼女は自分の表現する世界観に思い悩む漫画家である。
過去の悲しみを受け入れられない歯科医の四海良一など個性的な面々が連なる。
そんな彼らを盛り上げるゴンママこと権田鉄男自身も苦しみを抱えながら生きていたのである。

ゴンママのあたたかくて、優しさ溢れる言葉が、暗闇に迷い込んだ人びとの心に光明を与える。
それぞれの人生に寄り添うカクテルに秘められた不思議なチカラ。
そして、人が支え合いながら生きていくことの大切さ。
ひととの係りから生まれる優しさが、涙のぬくもりとあたたかさを教えてくれる。

2015.09.06読了

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